多分、忘れた頃に何回か続きます。覚え書きですので、内容に重複やら理論整然としていない部分もあるかもしれませんが・・・

総合的な学習とは所謂 円周率およそ3で有名になった平成14年からの指導要領の目玉として取り込まれた教科の事で、具体的な内容に関しては各学校において自主的に決定し運用する事ができる。というなんだか良く判らない教科であります。しかし、この指導要領の目玉が「生きる力を育む教育」である以上、国の施策としては、この方向で行きたいのだろうな〜とも思えます。また、既存の教科の枠に捕われない自由な運用が期待されているってのも有り。
つまり、今迄とは全く違う何かを好きにやりなさいねぇ〜〜と言っている訳だ・・が。やはりそのままでは、多くの学校が路頭に迷う事を懸念し、・・完全実施に先駆け、パイロットプラントとしてかなりの数の学校で試行実施され、その運営についての研究がなされ、指導方法等の提案がなされた訳だが・・・
皆さんの職場等にも、学校の児童生徒が「学校の学習で・・・・」という事で、電話やら手紙やらメールなど受け取られた諸兄も多かろうと思う。
これは、その一方針で「社会の中から学ぶ」という方向性からのアプローチなのである。関係諸氏には多大なご迷惑をおかけしているが、温かい目で見守って下さると幸いである。

さて、完全実施と言う事で実際に蓋を開けたらどうなったかというと・・あれだけ、各学校に対して多くの提案と実例を用意しておきながら(この先行取り組みでの総合的な学習は、試行錯誤も多かったが、なかなか良い成果を掲げる事が出来た訳でこれらの取り組み事例を参考に各学校ともスムーズに実施する事ができるだろうと思われたのだが)期待に反し予想どおり(つまり、案の定)、多くの学校ではそのような事例には目もくれず、結果、「何やろう?」「何するの?」となってしまったのである。

しかし、やらない訳には行かないので、とりあえず、時間を潰す事に目的を置いた結果、多くが陥っている総合的な学習の使い方は以下の通りである。

1 何にでも使える便利な時間。
一寸、数学の時間がもうちょっと欲しいんだけど〜〜とか。
一応、時間割の上では総合的な学習の時間とはなっているけど、やっている事は普段の教科授業
1B 教科授業の延長
少しは頭を捻ったかなという例。外部から講師を招聘しましたとか・・そんな例。
2 イベント消化型
運動会や文化祭等のイベントに費やされる時間をここで消化する。
2B イベント創出型
とにかく、時間を費やす為に無作為にいろいろなイベントを仕組んでみる。
3 とにかく体験学習型。
あっちの施設に行き、料理を習わせ、こっちに行き炭焼きを習わせ、そっちでは合唱を習わせ、介護で車いすをとかさせ・・・・

さて、これで時間を費やす事ができましたが実際の所、子供たちは何を学んだのでしょうか?こんな活動で「生きる為の蓮廚?弔い燭里任靴腓Δ?
実のところ、なんかやっているように見えて、何にもやっていないパターンいっぱい。こんな事に全体の時間の1/4を使う訳ですからたまったもんじゃありませんな。

実際の所、すらっと決まったのは、やはり危機感を抱き、対応や取り組みの早かった学校、伝統的な校風を保ってきた学校 のようである。
伝統的な何かに取り組んできた学校は、実のところ、総合的な学習の時間を必要とせずとも、それだけの成果を挙げてきた訳ですが、これはひとえに、その活動に対する取り組みが綿密に計算されていたからこそ、営々と続けることが出来たのだと思う。・・これらの時間が別に与えられて、少なくともやりやすくはなっただろうけれど実質の所方針に何も変更は無かっただろう。

うちのがっこうの総合的な学習では、○○のような力を育成する事を願い、○○という活動を通して、○○を○○します。

ここまで言い切れる学校がどこまであるのだろうか?
公立学校は確かに、保証された最低限の普遍的な教育サービスを提供する場所では有るが・・本当にそれだけで良いのだろうか?少なくとも、そうではない。この体制を変える為の様々な施策を各自治体とも程度の大小は有れ実施しはじめているではないか。品川区のように、校区の制限を無くし、区立学校同士の競争を求めた事例を筆頭に、公立による中等教育学校の設立など、目指しているのは学校の被差別化であるのは目に見えている。この中での勝ち組は当然、先に目立った者勝ちである。あとは没個性化の波に呑まれて十把一絡げになるだけである。であるが、実際の所、学校を動かしている人材、即ち校長やら教員やらに、その辺の危機感がないのである。民間企業から校長を登用して、職員全体の危機感を高揚しようとした結果、校長が返り討ちにあったという尾道市の悲惨な事件があったが・・あのような状況では公立学校に未来は無いと思われても仕方ないと思う。公立学校から逃げられる層は一層、逃げて行くでしょうね。

話が脱線してきましたね。さて、なんか話が戻りそうも無いので、次回はうちでの取り組みの事例など紹介しながら、問題点をピックアップして移行かなと思います。

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